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「南京櫨 (ナンキンハゼ）」。
私がもっとも好きな枝物の一つです。
曲線を描く黒色の枝先に、3～5mmの白い実をつける中国原産の落葉高木。
不必要なものは全て削ぎ落とした姿に潔さすら感じます。

以前、西洋料理は足し算。和食は引き算。という話しを聞いたことがあります。
素材をとことん追求し、最大限に長所を引き出す。
南京櫨をつくづく眺めていると、この哲学に感銘を受けた記憶が蘇ります。

私がフローリストとして到達したい頂。それは「引き算でデザインを表現できること」。
そのパートナーが、南京櫨だと思っています。

広島アトリエ　荒木 友美